絶好調の、Peach航空。日本のLccでは、断トツの優位性を保っていますが、ここに来て、不祥事の連チャンを起こしてしまいました。
絶好調だけに、ちょっと焦った感も感じられます。
ついに三年目突入。二年目の決算が気になりますが、発表はもうしばらく先の8月ぐらいでしょうか?
今回の不祥事が勝負の年の三年目の決算にどれぐらい影響を与えるかが気になります。
一つ目の不祥事は、大量欠航。業績好調で、路線拡大を行ったが、予想以上に、パイロットの体調が良くなく、補充できない分の欠航が決定しました。
欠航ですので、手数料無料での別便への振替か、引き落としカード口座への払い戻しで対応されます。
この件に関しては、現存の元気なパイロットに無理して飛んでもらうよりも、羽根を休めることを選んだところは、安全への配慮として評価すべきことです。
ただ、欠航には、夏休み期間が入るために丁寧な対応をしないといけないと思います。
沖縄旅行の場合だと、宿とレンタカーのキャンセル料が絡んでくるので、かなりリスキーです。
この、欠航によるリスクは、全くの想定外で今まで注意を促したことはありませんでした。
今後はすこし、この部分にも気を張って伝えて行ければとおもいます。
さて、問題は、二つ目です。那覇空港で起きた、着陸開始ポイントの勘違いによる、墜落事故未遂事件。
危うく死に人が出るところでしたが、A320のアラートのおかげで、地上75メートルのギリギリで回避することが出来ました。
過去記事にも書いていますが、Airbus社A320 や ボーイング社777など、新しめの飛行機は危険な状態を知らせてくれる機能が充実しているため、事故率は極めて低いです。
もし、中古機を購入して運営していたなら、落ちていた可能性も無きにしもあらずです。
確率的には低いですが、A320でもこの状態でダウンバーストに巻き込まれていたら、墜落してい可能性は捨てきれません。
ということで、国からは重大インシデントという、厳しいお灸をすえられることとなりました。
この事件は、前日のパイロットの体調不良による欠航の話とごちゃまぜにして語られるような場面もありましたが、それぞれは別事案ですので切り分けて話をする必要があります。
この事件があるまでは、peach航空が、いい意味で世間を騒がしていて気にかける人も増えていたため、重大インシデントという、言葉を初めて聞く人も多かったのか、名称を間違えて書いている人もいたりしました。
重大インシデントは、国内だけで年間で四件以上、多い年は10件をうわまわり、多くの航空会社が国土交通省に報告する義務を遂行しています。
ですので、そういった知識のない方は、「やっぱり安かろう、悪かろうだね」と言っているようです。
重大インシデントと安いは直結していませんのでお気をつけください。
とはいえ、一発触発の事態であったことはかわりはありませんので、再発防止にむけ徹底的な調査を進めていただきたいのですが、個人的には、社内体制を一度しっかりと固めてほしいと思っております。
自分が務めている会社ができているわけではないので、あまり大きなことは言えませんが、焦るとミスが多発しかねません。そうならないように、一つ一つチェックリストをつくって、確実な安全を築いてもらえると嬉しい限りです。
実際、この事件のあと、内規に反して、このパイロットが次の便を操縦してしまった。そして、それを誰も止めれなかった。
そこが、重大インシデントを引き起こしてしまった現場体制であり、また、peachの安全への取り組みが、経営者だけのものになってしまっていたという現実を知った怖さだと私は感じました。
ハインリッヒの法則というものがあり、重大インシデントがひとつ起きるのは、300件のインシデントが隠れているからだそうです。
ですので、立ち止まってでもインシデントを洗浄すべきです。
でも、それでも、私はピーチを使います。沖縄を第二拠点に選んでくれたピーチ。これから、アジア圏の人を沖縄に運んできてくれるのかと思うとわくわくしてたまりません。
安全第一で、経営者の意識を末端まで浸透させて、三年目の決算が黒字になることを期待しています。