ことしは、3回もこの言葉を聞いた。「ただちに命を守る行動をとってください」。これは、気象庁が天候が荒れている地域に送った言葉だ。山口、島根、秋田、岩手。まずは、7月末近くに山口と島根に豪雨が襲う。8月に入ると、秋田。山を超え、岩手が豪雨に襲われた。
「ただちに命を守る行動をとってください」、そう簡単に発する言葉でないことは明白で、その後、これら地域は大きな水害に見舞われることとなる。水は強い。とにかく強いのだ。
雲の発達は、海水温と気温に関係がある。気温もうなぎのぼりだと報道でも騒いでいる。同様に海水温もうなぎのぼりだった。いや、今ものぼっているがあまり騒がれてない。
まずは、昨日、2013年8月9日の海水温が例年に比べてどれぐらい温度差があるかを見てみよう。
これらのデータは気象庁で見れる。みなさんもぜひ気にかけてほしい。
東京から三陸の沖合にかけては例年よりも低いがそれ以外は例年より高い水温となっておる。冷たい水が温かい水に囲まれているようにも見えるが、平均の温度なので、冷たい水が集まっているわけではない。
では、海水温はどれぐらいかというと。
これだけ見ると、だから?と思うかもしれない。ということで、去年のも見てみましょう。
縦に並べてると見難いと指摘を受けたので(小人さんに)、横に並べてみましょう。
去年には日本近海になかった、30度線が大きく北上して海面がピンクで覆われていることが良くわかります。今年は、台風が少ないせいもあり、海面の温度があまり下がっていないことが大きな原因ではないかと思います。
海流がフィリピン沖、沖縄沖を通って九州の手前で、黒潮と対馬海流にわかれます。しばらくは沖縄沖の温かい海水が、日本海に流れ込んでいくということが予想されます。
日本海からは、オホーツク海へと温かい海水が流れでるので、時間がたてば千島海流の海水温も上がってくると思われます。
現在、台風第11号 (ウトア)がフィリピン沖に発生しております。海水温が高いためか、発生直後からすくすくと育っているようです。ある程度、海水温を下げてはくれると思いますが、すぐにフィリピンより西に抜けてしまうので海水温的には大きくは下がらない可能でも高いです。
また、急速に発達していますのでフィリピンの皆様、お気をつけください。
例年ですと、9月初旬から中旬ぐらいまでは、27度線が北上するので、気候にも大きな影響を、そして環境にも大きな影響が出るかと思います。
30度線は珊瑚にとっての生命線でもあります。すでに、30度を超えている地域が沢山あり生態系のバランスが崩れる可能性も出てきます。珊瑚が白化をすれば、魚たちのは楽園を失い旅に出ます。自分が暮らせる海水温であれば、良い場所を求めてさまよいます。
今年は熱帯性の海洋生物が日本海に入りこんでいく可能性も十分考えられます。
また、海水温が高くなると漁業にも大きな影響が出てきます。ことしは、さんまの季節が遅くなるかもしれません。
もちろん、気候も不安定になりますので、当面は、気象情報を敏感にキャッチできるようにつとめるようにしましょう。特に川遊びの時には、雲の動向にも気を張る必要がありそうです。
海水温のお話は、これからも、機会を見つけてはしていければと思います。何よりもしんちゃんが、海水温のことをもっと知りたいのです。